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無名の音楽アーティストは歌唱動画をやってはいけない

こんにちは、BizMuの阿部です。

最近特に多いのですが、本人自撮りの歌唱映像を配信しているアーティストを見かけることがありますが、
あれってプロモーションになるどころか、マイナスに働いていることが多いのですよ。

私は大手レコード会社と音楽プロダクションで15年間マネージャー業とレーベル業務を経験し、
有名アーティストのマネジメント及びプロモーションに関わらせていただきました。
怒涛の90年代の音楽シーンのど真ん中で多くのことを学び、そして経験をしてきました。

90年代の音楽シーンと聞くと古い昔話と思われるかも知れませんがそんなことはありません。
基本があってそして応用出来るのです。応用をすることによって新たな時代にあったノウハウを作ることが出来るのです。

この記事は

* 音楽アーティストとして活動されている方
* 音楽アーティストのマネジメントに関われて方
* 音楽アーティストと共に音楽業界で活動されている方
* 映像を活用して音楽活動を行っていこうと思っている音楽アーティストの方

映像を活用して音楽活動を行っていこうと思っている音楽アーティストの方
などに向けて、今回は、「本人自撮りの歌唱動画がなぜ問題なのか?」
「動画をプロモーションでうまく活用する方法」について話していきたいと思います。

<自撮りの歌唱動画がダメな4つの理由>

動画をアップする意味や計画がないから

本人自撮りの歌唱映像を配信しているアーティストを見かけることがあります。
音楽を趣味として行っている方であれば全然問題ないのですが、音楽を生業にしていきたい、
今後、音楽業界で活躍したいと思われている方などが投稿させている場合などです。

「あれはなんで行っているのか?」ということです。「何を求めているのでしょうか?」
音楽活動の一環としてやられているのは十分理解をするのですが、どうしても
「私って歌上手いでしょ」という言葉を言われているようにしか思えないのです。
悪く言えば「独り善がり」ということかも知れません。

その上でいざ視聴してみると想定内の期待はずれが多いですね。それはそうです。
趣味ならいいのです。趣味なら自由ですので、しかし、これから音楽を生業にしていきたい、
今後音楽業界で活躍していきたい。と思われているアーティストの方々は歌唱動画の配信も
単に歌唱映像を投稿するのではなく、しっかりと計画を持って活動に意味を持ち投稿することをお薦めします。

オーディエンスに見る理由や気づきがないから

いきなりのライヴシーンから入る唐突感

映像をあげている中でいきなり歌唱動画を投稿している方が多いですが
知らない人の動画それもいきなり歌唱シーンがタイムラインなどに送らせてきても
なんの興味というか、「見てみよう」という動機が生まれて来ません。

また、多少認知がある方でも「新曲あがりました。どーぞ」と書かれていでも「誰」と思ってしまします。
「何故?自己紹介をしないのでしょうか?」
多くのオーディエンスが私たちのことなど知らないのです。

また、自身を表現出来る「キャッチコピー」など付けないのでしょうか?
この付け方も難しいですが「あれ?」「何」という興味を与えなくてはいけませんから
単に「シンガー・・・」と書かれでもでも「あ〜歌手ね」というだけになります。

これはいわゆる「宣伝」になっているという認識が相手に伝わってしまっているのです。
それ以外は「自己満足」です。ですの伝わらないです。
「宣伝」は気づきを与えるものですから何で気づかせるかを考えなければいけないということです。

例えば、その昔倖田來未さんが「エロカッコイイ」とキャッチをつけました。
このキャッチにエロカッコイイ感じのサムネイルから入る動画などあると「何だろう」という
意識が生まれます。「エロかっこいい」ってなに?となります。
自己紹介なくても大丈夫なレベルですね。

まずは、自分が何者なのか?を伝えましょう。
そして、なんで投稿している理由をしっかり伝えていきます。
投稿しても誰も見てもらえないのではもったいないです。
投稿するのであれば投稿が目的になるのではなく、いかに視聴してもらえるかを
考えなければ結果が得れることはないのです。

マイナスプロモーションになっているから

音楽活動での一環として歌唱映像の配信を行わなければいけないというのはわかります。
しかし、手軽さを優先しての自宅での自撮りなどは収録環境も悪く、良いクリエイティブが
十分に発揮することが出来ません。そのためにマイナスをプロモーションしているということにもなります。

レコーディングした際には必ずミックス(音のバランス)を行い音楽がベストな状況に持って行きます。
ライヴでもそうです。音と声のバランスをとり流しているのはみなさんご存知ですよね。
良いものを届けるために環境含めて整えていますよね。

なのに、その環境もない状況で投稿してしまうと作品というより歌唱しているアーティスオトの
スキルというのが重要になってきます。悪く言うと化けの皮が剥がされます。
歌に相当の自信がなければ通用しないというより、共感を得ることは難しいです。

ミスマッチでイメージダウンしているから

自宅やカラオケボックスの動画など誰もみたくない

では、カラオケ店であればいいのか?という言葉が聞こえて来ますが、
これはカラオケ店でも同様のことが言えます。単に歌唱映像をあげることはお薦めしません。
自宅での収録環境よりかはクリエイティブは改善されるかも知れませんが、
カラオケ店では部屋によって背景、雰囲気が違います。

その雰囲気が自身にあっているのか?合っていないのか?ということにも左右されます。
自身がどんなアーティストイメージを伝えたいのかということは歌唱や楽曲選定以外にも
重要な要素になっているわけですので安易に歌っているシーンを乗せるべくではないのです。

<アーティスト動画配信の成功例と4つの方法>

カバー曲の活用(MACOさん、Uruさん、グースハウスさんの事例)

歌唱映像の配信で有名になりデビューを飾ったアーティストもいないわけではありません。
少しご紹介をしますね。
<MACO>
YouTubeの総再生回数は日本人アーティスト最速で6,000万回を超え、現在の総再生回数は7,000万回超えています。
MACOの名前が知れ渡ったのは、「We Are Never Ever Getting Back Together」の日本語カバー動画を
Youtubeにアップしてからです。その他にもアリアナ・グランデやアヴリル・ラヴィーンなど様々なアーティストのカバー動画を精力的にアップし、その後メジャーデビューを果たしました。

<Uru>
YouTubeに公式チャンネルを立ち上げ100本近く動画をアップしており、モノトーンの映像に素顔をチョットだけ映し、Jポップのカバーを歌っています。その歌声の魅力に引き付けられる人は多く、総再生回数は4500万回以上、チャンネル登録者は14万人を超えました。所属芸能事務所はイドエンターテイメントで、歌手としては2016年にメジャーデビューしています。

<Goose House>
一人ひとりがソロとして活躍するシンガーソングライター達が一つのシェアハウスから音楽を発信するという形で音楽活動を続けてきたGoose house。全員がボーカルで男女混合、個性的なメンバー達が集まってのスケール感ある力強い歌声を強みに、様々な楽器を持ち寄ったり、時にユニットを組んだり、全員で演奏したりしながら、これまでに700曲を超えるカバー曲やオリジナル曲を発信してきた。

ターゲットとメッセージ性の合致(米津玄師さんの事例)

ハチ名義として楽曲制作、イラストレーション、動画制作を一人でこなし『マトリョシカ』『パンダヒーロー』『ドーナツホール』などが大ヒット。米津玄師としては自ら歌唱、ジャケットアートワークなども手がけ、最新作『LOSER』のミュージックビデオでは見事なダンスも披露した。常に変わり続けることを恐れず、毎回作品ごとに驚きが用意されているのも人気の要因のひとつだろう。
間違いなく日本の音楽シーンを今後引っ張っていく重要で稀有な存在だ。

このように配信からメジャーになったアーティストもいる分けですが
みなさん、歌唱だけでメジャーになった分けではありません。
何かしらの工夫や下準備があってこその結果なのです。
ですので単に気軽だからということで安易に行っては行けないということです。

音楽ア−ティストの映像配信で気をつけたいのが本業ではないことを企画するということです。
アーティストの側面を打ち出すということです。
音楽の価値を下げないためにも本業ではなく、そのアーティストの側面を打ち出すということです。
アーティスト自身の柱を増やしてあげること、価値をあげることに使うことです。
その結果、本業と側面の2つ矢で収益モデルを確率することにって本業の価値を下げることなく、
収益を上げそして、逆にファンを増やすことが出来るのです。

アーティストの別の側面を見せる(Gacktさん、清木場俊介さん事例)

例えば、Gacktさんは、「ガクザップ」というトレーニングを公開しています。
本業とは違う側面です。引き締まった体に憧れをもちますよね。
近い将来、トレーニングのオンンランを始めるかも知れません。
音楽には興味がなくても憧れのボディーには興味を示す人がいるものです。
そして、そのアーティストに興味を抱いてくれれば今まで縁がなかった人をファンにさせることが出来るのです。

また、元EXILE清木場俊介さんは、「遊び屋」と題して、趣味である釣りやキャンプ、バイクなど大人の嗜みをアップしています。
これも本業とは違う側面ということです。
今まで接点がなかった釣りのカルチャー。バイクカルチャー、キャンプカルチャーに方々にアプローチしているということです。
本業のシーン以外に認知を広げ新たな市場で認知向上=ファンの獲得につながっているのです。
その上でその番組のオープニングでは自身の楽曲を主題歌として音楽の訴求しています。

歌唱動画は第三者の投稿が好ましい

では、歌唱映像を投稿しても良い状況とはあるのでしょうか?
はい、あります。それは第三者が投稿するということです。
なぜならは、第三者が投稿することはその人が良いと思ったからです。
その人の「お薦め」ということになるからです。
薦められた友人、知人はそのお薦めによってみる機会を得るのです。
そして、そのアーティストを知ることになるのです。
大切なことは「お薦め」をしてくれる人を見つけることです。
そのために、自身を多くの人に知ってもらい応援してくれる環境を作ることです。

では「応援とは」応援をしてくれる理由はなんでしょうか?
それは、何かに向かって頑張っている姿勢ということです。
「こいつなら応援しよう」という気持ちにさせること。
「あの子の夢を叶えてあげたい」という夢の共有。
「あの人達であれば、新たしい世界が観れるかも」という期待感などを抱いてもらうことです。
まずは、自身が音楽アーティストだということを知ってもらいましょう。
そして、どんな思いで音楽活動を行っているのかを伝えていきましょう。
自身も音楽で助けられたことを話していきましょう。
音楽で受けた影響を語っていきましょう。

音楽配信活動の大きな可能性と難しさ

現在、様々な映像がネット中に散乱しています。しかも無料です。
今回の状況下でさらに多くの映像コンテンツが産声をあげて来ています。

有名タレントがYouYubeチャンネルを開設し、有名アーティストのライヴ映像が無料で配信。
そして、YouTuberの方々との夢の共演やリモートでの音楽のセッションなど今までは考えもしなかった状況が生まれています。

これも全て無料です。

ほとんどの映像コンテンツが無料になっているのです。
いろいろな映像配信サービスが普及され、今までにないほど動画の需要が高まっています。
しかし、今後、この状況が終息に向かい明るい日を迎えときに有料映像コンテンツとはどんなものなのでしょうか?
人はどんな状況でも無料で得られたものが有料になると「なんで?」と思い無意識に気持ちが贅沢になってしまうものです。
今回、音楽業界はイベント自粛ということでプロダクションやイベント関係者に大きな打撃を与えています。
そして「音楽の力」で多くの方々を励まし、勇気を与えることはとても素晴らしいことだと思います。
しかし、良かれと思っていた活動が今後の音楽業界の隠れた打撃になるのではないでしょうか?
いや、打撃ではなく進化を問われているのかも知れません。

だからこそ、安易に動画を投稿するのではなくしっかり考え投稿しなければいけないのです。
自己紹介し、キャッチコピーも考え、topにくる画像を工夫しサムネイルを乗せていくのです。
見てもらえる工夫が必要なのです。歌唱動画は生である必要はないのです。

音楽=作品をしっかり公開出来るレベルに調整をしなければいけません。
もし、調整出来ないのであればアカペラでもイイのです。
マイナスを公開するよりプラスになるために準備をしましょう。

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